筒井先生へのQ&A
②上顎・下顎を後方に、押し込むこと
③歯列を狭窄させること
④顎関節に負荷をかけること
⑤歯列・歯牙単位ではまり込むこと
ユニットに座っている時の行動や問診時の様子、生活環境をイメージしてもらったりして確認します。
また、家族などにも探してもらいます。
そして、全身や顔面、口腔内写真を撮影し、態癖によって変化したと考えられる部分を認識していただくことが重要です。
その上で自分で態癖を止めるように、例えば、顔面に手が近づいてくれば電気が走るようなイメージを持っていただくことも有効と思われます。
ただし、強く言い過ぎると反発を買ったり、家族の関係が悪くなることもあるので気をつけて下さい。
ポスターやシールを活用していただくのも一つの方法です。
一度にあれもこれも手を出さないようにします。
しかし初診時の生活習慣の注意だけで、かなりの方が次回には症状が軽快してこられるし、症状の消失している人もいます。
生活習慣の注意は一般的に言われている態癖だけではありません。体を長時間ひずませている原因を探して止めてもらうことです。
当医院は、この原因探しにずいぶん時間を掛けています。
顎関節に症状の出た方はいません。
術者主導でバイトをあげるのではなくて、本来の元あった高さに戻しているだけです。
しかし前歯だけしか当たっていないので、咬合不安定でたまに反対に肩こりなどが出ることがあります。
その時は、スタビリS.にしたら落ち着きました。又、スタビリS.を長期入れてTMD症状が出た方に、改良アムステルダム型を入れてよくなった人もいました。
要はいろんな手札をもって患者さんの個体差に合わせて、何をしたくて何をしたらいけなくてということを一人ずつ考えて手を出していくべきでしょう。
患者さんが一番リラックスして咬合したい位置で咬合させるべきであって、術者が顎位に手を加えるべきではないと思っています。
生体は治癒したがっているので、術者はそれを障害している物を見つけ、取り除いてあげることが大切です。
下顎位は一気に表現されるものではなく、生体が治癒して(種々の形が整ってくると)真綿が元に戻るようによい下顎位を表現して来ます。
術者はそれを読みとって咬合を安定させてあげます。
そうすると又、さらによい下顎位を表現してくるという、よい方への循環です。
全身・顔面頭蓋・下顎位・咬合など全て全身の中の一つのものです。
先生方の症例も、下顎位や咬合がよくなると姿勢もよくなっているはずです。
全身写真をたくさん撮ってみて下さい。
次回は2010年3月7日に東京で行ないます。会員限定ですので、会員になっていただいてからということになります。
ティーアライナーは近遠心移動も出来るので、自分の中では画期的な装置だと思っています。
正しく使われることを望んでいます。そのために会員限定にしました。
しかし、咬合を挙上させすぎて全身の体調まで崩してしまったのが元に戻 るか否か、私には分かりません。
歯科界、スプリントを無造作に入れて、咬合だけではなく全身まで壊された方がたくさんいらっしゃいます。
噛み合わせを壊された方が元に戻るのは大変なことです。
ひどくなると寝たきりになって、私の方にも通院出来ない方達にも会って来ました。心が痛みます。壊さないで下さい。
生理学的な正常な解剖学的な形からかけ離れた治療法は基本的に正しいとは思いません。